| 某国に技術移転シリーズ6 「ケンチャナヨ建築&電力編 」 | |||||||||||
| 千葉県民 ◆P7zGfVUkPs氏 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | ||
886 名前:千葉県民 ◆P7zGfVUkPs 投稿日:2005/05/15(日) 10:31:41 ID:EcDgq58L それでは、お言葉に甘えまして 機械は、その国の工業製品の集大成ではないかと思います。良い例が自動車でしょう。 筆者の大先輩が、四半世紀前に書かれた著書にはこうあります。 「国防力は工業力であり、それは今でも理解されていないように思われる」 現在では、工業力の他に情報収集、処理能力も付け加えるべきかもしれません。 某国の仕事で困ったことの中で、多少変わった分野の物を取り上げたいと思います。 名付けて「日本の機械って、デリケートなんだなあ」編です。 日本の機械製品の気づかれない短所でもあるのですが、日本のインフラを前提として 設計、製作された機器類は、そのまま海外に持っていくと、予期せぬ事で足下を すくわれる羽目になります。以下は、その経験談です。 ケンチャナヨ建築編 どこでもそうかもしれませんが、機械据付時に大前提となるのは床が水平である事です。 組立がどうしても、レベル出しが出来ないという事件があり、調べてみると・・・・ 某国の建物の床が、機械の水平のレベルをアジャスト出来る範囲を超えてしまい 結局、「床を削る」という作業をしてから据え付ける羽目になったことがあります。 ペトロナスタワーの件も、無理もないと思わせる物でした。 ケンチャナヨ電力編 据え付けた機械の電源部分が、次々とお亡くなりになります。もちろん、保証期間内 ですから無償交換しますが、それにしても頻度が尋常ではありません。 そのたびに某国出張にこき使われる筆者。厭になった頃、電気屋の依頼で配電盤の 電圧計を見ることになりました。その針がピクピクと動いて居るではありませんか。 筆者は、痙攣する電圧計の針と言うのを初めて見ました。これが破損の原因です。 ------------------------------------------------------------ 887 名前:千葉県民 ◆P7zGfVUkPs 投稿日:2005/05/15(日) 10:38:35 ID:EcDgq58L 承前 この件があってから、日本でも配電盤を見る癖がつきましたが、日本ではぴくりとも 動きません。 安定した電圧供給を前提として、設計作成された日本製品の電源は、急激な変化を 繰り返す韓国の電源に対応しきれなかったのです。 日本の電気業者に感心すると共に、日本製品の意外なもろさ?に複雑な気分になりました。 ケンチャナヨ・トイレ編 多少、不衛生な話になります。人の住むところには必ずトイレがあり、大と小があるのは おそらく世界共通と思います。ある工場で4つほどの小、3つ大のトイレがあり 大の方二つは使用不可でした。 なぜわかるかというと、文字通り、座面のふたを開けてみてわかるのです。 つまり、用を足してから、「流れないニダ」と気づくわけですね。 それがそのままになっていて・・・・ひからびています。(苦笑) ここで、日本ならばドアの所に(修理中)あるいは(使用不可)と紙で注意書きを貼って置く ところですが、そんなものは某国にはありません。それでも一つは何とか使えるので 皆そこで用を済ませていました。 ところが・・・・(予測されていた)悲劇はある日やってきました。 K「県民さん。困りました。トイレが全滅です。」 県「へ?・・・・・何ですと?」 大変です。「こうなるのはわかっていたのだから、なんとかしておけよ。」と言いたい のはやまやまですが、考えてみればKさん自身は、ここの社員ではありません。 それからというもの、トイレの修理が終わるまで、その工場の全員が隣の会社の工場に (笑い)トイレを借りに行くという、日本ではなかなか出来ない経験をすることが 出来ました。 今回は ここまで。
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