某国に技術移転シリーズ1 「あの国での工場設置」
千葉県民 ◆P7zGfVUkPs氏 1 2 3 4 5 6 7 8 9




661 名前:千葉県民 ◆P7zGfVUkPs 投稿日:2005/05/02(月) 20:55:04 ID:lCAfQtfB

トリがうまくいったようですので、よろしければ投下したいのですが? 
よろしいですか? 


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669 名前:千葉県民 ◆P7zGfVUkPs 投稿日:2005/05/02(月) 21:34:07 ID:lCAfQtfB

それでは… 

初めて某国に技術移転に行った時のこと。 
まだ、某国初心者を脱していなかった筆者は基本的なことしか知らなかった。 
さて……時は2月、場所は某国の新興工業地帯と考えていただきたい。 
なお、今回の納入先は某国ご自慢の(自粛)の(自粛その2)を製造している所である。 
某国への技術移転はブーメラン効果などもすでに知られており、個人的には面白くは 
無いが、それはそれ、仕事は仕事だ。 
機械自体は、あらかじめ日本人の作業員が据え付けだけはしてくれる。 
後の立ち上げと指導はこちらの仕事だ。(人によっては結構なご身分に見えるかも。) 

まず、Kさんが、空港で私をピックアップ。そのまま現場へ向かう。 
自動車から降りながら 
K「県民さん、此処が工場です。」 
県「Kさん、工場の窓やドアが一切ついていないように見えるのは気のせいですか?」 
K「(明るく)大丈夫なんですー。機械が稼働するまでには間に合うんですから。」 
県「………」 

工場の中に入ると、えらく明るい。が……これって自然光では? 

県「Kさん、天井が全く見えないのは日本人には見えない仕様の天井ですか?」 
K「(にこやかに)ああ、まだ天井の工事がまにあわないんですー。大丈夫なんですー。 
  この時期に雨は降らないですからー」 

県民の着ぐるみの動作 >>>頭を抱える。 
県民の中の人 >>>_| ̄|○(負けた…いろんな意味で負けた…) 

K「(あわてて)大丈夫ですー。今日から業者が取りかかりますからー」 

(補足説明 読者の方へ。この発言を良く覚えていてくだされ。) 
機械のそばに行くと、顔見知りの組立が憮然(ぶぜん)とした顔で作業をしている。 
こちらに気づくとやってきて 
(筆者にまくし立てるように。後に意味は詳しく解説します) 

組「県民さん!もう工場がろくに氷がぼーんの機械がアボーンのガスがトイレを寒いの 
  ○○○が喧嘩するのパントマイムのツール不明のキムチのたき火の電気がびー」 
県「・・(相当鬱憤があったらしい)………」 


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671 名前:千葉県民 ◆P7zGfVUkPs 投稿日:2005/05/02(月) 21:45:18 ID:lCAfQtfB

承前 
後で聞いたら日本語を完璧に分かる人間が、Kさんだけで、彼がいなくなると途端に 
意志の疎通に困ったらしい。 

組「私は学校で日本語を勉強しました。という人は来るんですけれどねー」 
県「なら無問題じゃない。」 
組 (力無く微笑み、首を横に振る) 

マーフィーの法則かどうかはともかく…… 
「不幸は3つ連続してやってくる。もし、4つ以上不幸が連続したとしたら、4つめは 
 新たな3連続の最初の部分である。」 
という、法則をどこかで見たような気がするが、この法則は伊達ではなかった。 

1.窓もドアも無い 
2.おまけに天井もない 

断っておきますが、韓国の二月ですよ。 
と来たところで…突如天井のない工場の中で、二人の某国人が言い争いを始めた。 

某国人A「∞∴℃¥$¢£%#&*@§☆★ニカ!」 
某国人B「○●◎◇◆□■△▲▽▼〒→←↑ニダ!」 
某国人A「上上下下左右左右BAハセヨ!」 
某国人B「アイゴー!(以下省略)!」 
以降 延々と続く。 

県「Kさん、何があったんですか?」 
K「気にしないでください。作業の進め方で揉めているんです」 

揉めるより前に、やることがあると思うが……この言い争いは度々繰り返された。 
当然、その間仕事(天井造りの事)は中断である。 
あまり寒いのでトイレに行きたくなり、場所を組立の若いのに聞いて外のトイレに行く。
(天井と窓も無いのにトイレが在るわけがない) 
そこには、よく日本の建設現場でよく使用されているプラスチック姓独立形式の移動式 
トイレがあった。 
県(よかった。何とかトイレは日本と同じだ……) 
ドア開ける前に、トイレの前の地面に流れで作られた溝が在るような気がするが… 


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672 名前:千葉県民 ◆P7zGfVUkPs 投稿日:2005/05/02(月) 21:46:43 ID:lCAfQtfB

連投 承前 
ガチャ。トイレのドアを開けると……便器がある。あるのは良いんだが 
便器の排水溝から下に地面が見えるんだが…… 
日本の場合というか世界的に、便器の下には普通タンクがあって、そこに汚物を貯める 
構造になっている…はずだ。 
これって、もしかして地面にタチ○ョンをしているのと同じでは? 
(ハン板に来て、彼らの衛生状態を知ってからは、「囲いが在るだけましかも」と
考えられるように成った。これを進歩と呼ぶか堕落というかは難しいところだ) 
単に地面の上にぽんと置いただけか?よく観察して見ると、あのトイレの前の地面に 
あった不自然な溝は…小便の川で作成したのか?おい。 
しかし、生理現象の要請にはこらえられず、トイレの中で下の地面めがけてすませ、 
出て来たところで、元私の物だった水分が例の溝を通って流れていく。 
なかなか日本では出来ない経験だ。 
出す物を出したら、寒さが身に染みるので… 
Kさん、どこかに暖房はないので? 

K「あそこにあります。」 

見ると工場の外で(壁だけはあるので外には違い無いだろう) 
某国人達が陽気にたき火をしている。だが…あれ?脇でぶっこわしてたきぎを 
作っているが、あれは元機械の梱包材じゃないのか?たしかに木製だし… 
もう、驚く感覚も麻痺してきたよ。まるで陽気なホームレスだ。 
なんか、驚いている筆者がおかしいのかと思えてきた_| ̄|○ 
しかし、ダンボールって良く燃えるね。どうやら蝋が引いてあるようだ。 
確かに暖かい。暖かいのは良いんだけれどね。やたらと煙が出るねえ。 
筆者は、コートごと燻製になったような気分。 

帰国してから、事務所の女子社員曰く 
「県民さん、全身から燻製されたキムチの匂いがしますよ!」 
私は、歩く燻りがっこか。(燻製された沢庵のこと) 

今回は此処まで。