帰化人Aくん(仮称) 3
ツィツィミトル星人 ◆AxXlubFdmQ氏 1 2 3 4 5 6 7




95 名前:ツィツィミトル星人 ◆AxXlubFdmQ 投稿日:03/09/08 03:17 ID:tqO8nd73


 さて、次生きます 
 (ほのぼのするかどうかは各位にお任せします 

 最上級生になって学際を二,三日後に控えたある日の事 
 うちのクラブは落語はもちろん出番の音楽もちゃんと楽器でやるので 
 学際一週間前から午後8時まで強制練習があります 
 A君は太鼓係、音楽班は別室で最終音合わせに入っており修羅場真っ最中 
 一方私は文字班(まあ、ポスターや看板を作る係)で、皆人通り仕事終えて 
 マターリとしてた時 
 突然ドアの向こうが騒がしくなり、ドアを開けて後輩がやってきて 

 後輩「Aさん知りませんか!」 
 私 「知らんけど、どないした?」 
 後輩「Aさんが消えました!」 
 私 「ハァ?」 

 話をきくと音楽のリハーサル中に姿を消したとの事 
 トイレにしては長く、変だが、ジュースでも買いに言ったのだろうと思ったが 

 OB1「Aなら帰ったぞ?なんかあったん?」 

 との事、辺りは大パニック 
 学際まで後何日もなく、ましてや今回A君は学際トリの大役 
 (うちはトリになった人がその寄席の総責任者になる) 
 それが途中で居なくなるなどということはA級戦犯もの 

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96 名前:ツィツィミトル星人 ◆AxXlubFdmQ 投稿日:03/09/08 03:18 ID:tqO8nd73


 OB2「幹部としての自覚が足りない!」 
 同回 「何考えてんやあいつは!」 

 状況が読めずに困惑していた時、部長(S君)がやってきて 

 S 「A君から電話かかってきたんやけど・・・なんか今日を持って退部するって」 
 私 「ハァ?」 

 できるわけがない、総責任者が直前に退部など問題外である 
 (奴のケツ拭くのは・・・やっぱ私しかおらんやろな) 

 S 「どうしよう・・・このままやったら」(泣きそう) 
 私 「とりあえず今から奴の家にいって説得するから退部については公表するな 
    今日中には絶対決着つけるからあんた等は一切動くな」 

 と言って彼の家に直行しようと走りながらAの携帯に電話をかける 

 私 「もしもし!」 
 A 「Tちゃん?俺退部する・・・もう落研でやってく自信ないよ・・・」 

 声が明らかに泣き声、ただならぬ雰囲気にとにかく直接会うしかないと思い 
 急いでバスにのり彼の下宿に向かう(彼の家は少し遠い) 
 着いてドアに向かおうとすると見慣れた原チャリを発見 
 どうやらT先輩も慌てて駆けつけたらしい 
 チャイムを押してドアをあけると・・・ 

        ごつい男ふたりが号泣中 

 人間こういったシーンに出くわすと引いてしまうものだなァと思いながら 
 中に入る 
 状況はいまだ変わらず、Aは退部すると言い張り、T先輩はどういってい 
 いか分からず頭を抱えていた 
 とりあえず状況を聞く 

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97 名前:ツィツィミトル星人 ◆AxXlubFdmQ 投稿日:03/09/08 03:18 ID:tqO8nd73


 私 「一体なんでこんなことしたんや」 
 A 「音楽班の連中が俺のこといじめている」 
 私 「ハァ?」 
 A 「俺に練習させないようにして俺に恥掻かすつもりだ 
    もうあんな部にいられないよ…
    Tちゃんがなんと言おうと俺退部する…」 
 私 「…」 

 やっぱり分かりにくいかと思いますがこういうことです 
 もともと今回の学際について音楽班内部で対立があり、それが素地にあったのですが 
 (というより彼VS音楽班最上級生残り全員の構図) 
 太鼓班に太鼓が一つしかない(金欠なもんで)が、太鼓係は6人くらいいる 
    ↓ 
 当然下級生がメインで練習する 
    ↓ 
 太鼓係主任(仮にK君)が実質仕切っているのだが、上のことから彼に回しづらい 
 (ここでA君が「練習させてくれ」とでも言えばよかったのだが、彼自身も言いにくかったらしい) 
 (因みにK君は落語マニアで寄席の成功に並々ならぬ情熱を持っているので 
  例えにくい相手であろうと練習させないと言うようなことはありえない) 
    ↓ 
 彼に太鼓がなかなか回って来ない 
    ↓ 
 A君はこれを悪意に捕らえた 
 (Kはわざと俺に練習をまわさないようにしてるに違いない!) 
    ↓ 
 ファビョーーーーーン 
 だそうです(w 

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98 名前:ツィツィミトル星人 ◆AxXlubFdmQ 投稿日:03/09/08 03:18 ID:tqO8nd73


 何もそこまで飛躍せんでもええやないかと思いましたが、 
 彼はそのことをまともに確信してる様子 

 A「絶対だ!間違いない!あいつ等最低だ!」 
 なんともかたくなな様子、しかしこちらも京極夏彦ファンとして 
 (これは憑き物落しだな) 
 と思いつつ 

        本当に小一時間問い詰めました 

 結果 
 A 「ええっと、つまりこれって俺の勘違い?」 
 私 「そ   の   と   う   り」 
 A 「Tちゃんごめん・・・」 
 私 「はよきづかんかいこのどあほ!」 

 小一時間問い詰めたかいあって何とかトリをやることを約束してくれました 
 その後感動したT先輩が吉牛特盛を奢ってくれたりしました(ウマかった・・・ 
 その後一念発起した彼は最高の舞台を見せてくれましたよ 
 寄席全体もいいものでしたよ 

 私を除いて(ニガワラ