| 『姐さんを守れ』 | |||||||||||
| ボイラー ◆.5T9.j2Jlo氏 | |||||||||||
------------------------------------------------------------ (まとめサイト掲示板「雑談スレッド14 」より ------------------------------------------------------------ 751 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:05/08/24 15:08:27 ID:DSRD4wCx あら、みてたのねーorz なんか荒れまくってるので、こっちへ。 昨日でもUPしようかと思っていたんですが、事件が… 昼休みにオタ社長やって来まして、 「ボイラーくん」(^_^) その笑みは何? 凍り付く私。ずごくわかりにくい文章ですいません。 普通なら「◎◎クン」なんです。 はい、きっぱりと「ボイラーくん」ってそりゃあなた… 「また書くわけだ。まぁそりゃあ表現の自由だから良いが、微妙な部分があるんで検閲する」 どひゅーーーん。やばし。メモリーチップを出して、社長のノテハソに転送。 「ふーん、【姐さんを守れ】ねぇ。じゃ明日渡すから」 メモ帳をワードにして、添削部分赤字で戻って来ました。 誤植も直ってるよオタ社長えらい。 ボ 「あであで…PC出動書いてもいいの?」 社長「別にニュースにもなってないし、こっちが連れて行ったら話ややこしいから、入れていいよ」 ボ 「うんにゃ、村長さんの話は何故駄目?」 社長「切り札は最期に使うから切り札。滅多に使わないが対コミュもあり得るから、これは秘匿」 戦闘中に不明瞭な会話でスマソ。 えーと、フェイク部分で20パーセントくらい本物が入り、最期の方はフェイクでも駄目で 5パーセントくらい不明瞭になった以外は、検閲パスってのができましたが、これどこに 出したらいいでしょうか? こっち側の暗黙の了解がいまいちわからないので、誰か指示下さい。 ちょっぴっと長めです。 ボイラー拝 ------------------------------------------------------------ 113 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:30:32 ID:Jrsiz1y0 『姐さんを守れ』 オタ社長検閲版 前にチラリと書いた、事務所のアン姐を巡る騒動です。 始まったのは10日くらい前で、進行形でしたから控えましたが解決したので書き込みします。 アン姐は、えーと年の頃なら23.4に見えます。 定期券もそうなってますけど、数年前に見た頃から24なんで実年齢は不明。 まぁ肌もピチピチなんで見た人はだいたい女子大生くらいに思ってます。 ただ、月末の伝票整理が立て込んで来ると匂いますがな(^_^; これはアンメルツなんだよなぁ、 私は鼻が利くのよね。 まっ、我が社の中核人物で、姐さん居ないと社長も私もまともに仕事になりません。 伝票類はアン姐に認めてもらえないと、社長ですらガソリン代も払ってもらえないという スーパー事務員。 8月10日くらいが事件の始まりかなぁ。 海の側に行く準備が終わったとアン姐が嬉しそうに言ってた頃なんで。 掃除用具の配達があったと思って下さいな。 ------------------------------------------------------------ 114 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:31:03 ID:Jrsiz1y0 さて、この配達員。 夏休みなんでどうやらバイトを使った模様です。 いつもは、備品倉庫へ搬入するんですが、窓ガラス用の洗剤の在庫が切れて、問屋から 直接取ったのが間違いの始まり。たまたま他の事務員も出払っていてアン姐ひとりの時に 荷物が届きました。 「◎◎3缶持って来ました。」 やってきた青年は、手ぶらです。 「あら、洗剤は?」 「表の車に積んであります」 おいおい何の為の配達だよー。さすがにアン姐不審がりまして、問いつめます。 「男手がないから、運んでもらえないかしら」 「わかりましたぁ、特別に運びます」??? 妙に恩着せがましく、胸を張った青年は外の車に戻り、一缶持って来ました。 たしかに20キロくらいあります が、普通は台車に三缶乗せて一度で運ぶもんです。 アン姐、冷蔵庫からウーロン茶の500ミリボトルを出し、青年が三缶運び入れるのを待ちます。 「ご苦労様、納品伝票下さいな」 「そんな物ないですよ」 いやそれはないぞ。 「この洗剤缶を入れてあった箱に貼ってあると思うけど」 「じゃあ、見て来てあげましょう」何様だ? ここでくしゃくしゃになったハトロン紙を持って来ます。 伝票はそこに張り付いてますわいな。 ------------------------------------------------------------ 116 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:32:15 ID:Jrsiz1y0 アン姐、慌てず騒がず、伝票をバリッとはがして、二枚目の受領書に日付とサインして、 社判押して青年に渡します。 「ご苦労様、冷たい物でもどうぞ」 「あっどうも」 麦茶をコップで出したりするより楽なんですねペットボトル。 事務方は、2リットルのを紙コップですけど。 ここでアン姐は信じられない物を見ます。受領印を丸めてポケットに入れる青年。 それは大切なものですよ_| ̄|○ 「俺、来週から配達部の課長なんですよ」はへー… 「あら、そうなんですか」唐突な会話にも怯まないアン姐。 ここに、田中くんが入って来ました。 はい、洗剤取りに戻ったんですね。まぁ彼はガタイが良いのですが… 「丁度届いた所なんで、お願いね」 普通なら、そのまま2缶持って現場に戻るはずの田中クン、ピンと来ます。 こうじゃないと我が社は勤まらない。 「わかりました。じゃあ5時に持って出ますね」 と、応え、アン姐の横の席のノートを立ち上げます。 人の物だし、パスワードも知らないですから画面が起動するだけ。 が、田中クンが長居すると知った青年は急にソワソワして、 「じゃあ、また来週」と謎の言葉を残して去りました。 「田中クン、ナイスだよー」 「やっぱり何かありましたか」 ここで、私の携帯に田中クンからコール。 何かありそうなので待機してもいいか?でした。 洗剤は予備を使うということで、ボディガードとして彼は残しました。 ------------------------------------------------------------ 118 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:33:18 ID:Jrsiz1y0 一方で、アン姐は問屋さんに電話します。 「お世話になっております、△◇美装ですが、佐々木課長いらっしゃいます。 …はいどーもアン姐ですが、今日の配達さんが少し妙だったので… ハイ、バイトさんはわかりますが、ええ荷は届いてますが、5分前です。 …はぁ、じゃあよろしくお願いします。」 話をまとめると、臨時雇いのバイトで、二時間前には荷物を届ける事になっていたそうな。 それにしても仕事がめちゃくちゃです。そうこうするうちに営業や事務さんも戻って来て、 普通の業務が始まります。話をアン姐から聞いた田中クンは伝票を調べますが、配達員の 名前書いてありません。 「はい、△◇美装ですが…はぁ、Aですか…」電話を取った、 斉藤さんが、アン姐に目配せします。 アン姐は録音開始すると同時にスピーカーホンに切り替えます。 「もしもし、Aですが」 「マイハニー、武田だけど。さっきの話の続きだよー」 「武田…すいませんどちらの武田さんでしょうか」 「△△(洗剤の問屋さん)の武田じゃないかぁ」 来たぁ AA略 もう田中クンはワクテカモード。 「何か問題がありましたか?」問題はそっちなんだけどねぇ。 「違うよ、来週の食事に行く約束だよ」??? 「我が社は業者さんの接待を受けない方針ですから」ウソ 「会社は関係ないよ。俺と君のプライベートだからさぁ」 「御社の佐々木課長からプライベートな接触は禁じられておりますので」 「くぁwせdrftgyふじこlp;!!俺のようなエリートが くぁwせdrftgyふじこlp;!!食事に誘ってやっているのに くぁwせdrftgyふじこlp;!!どういうつもりなんだ くぁwせdrftgyふじこlp;!メス豚がぁ…」 スピーカーホンが割れるような怒声が続きます。 アン姐、田中クンに向かってやれやれポーズ。 ------------------------------------------------------------ 119 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:33:59 ID:Jrsiz1y0 仕事の終わった我々が事務所に到着して、その電話を楽しんだのは当然です。 そこにオタク社長と佐々木課長がほとんど同時に来ました。 再びみんなで謎の電話を聞きます。課長シオシオ状態。 「うーん、課長さん、彼の身元はどうなってます」 「これが履歴書なんですけど、ちょっとはい…」 課長が社長に出した履歴書には名前が二つ…いや正直なのかも。 通名武田は、会社に戻らなかったそうです。うちの配達の次で荷物を運べ運ばないで 喧嘩して、そのまま車を乗り捨てて消えたそうでございます。 課長はそこに詫びを入れてからこちらに来たそうで。ああ可哀想な中間管理職。 オタ社長「そっちの事は、そちらで始末つけて下さい。 さて、こっちは、うちの姫様のガードだなぁ…忙しいのにブツブツ」 へいへい、シフトは私が組みますよ。 ボ 「田中と鈴木は、盆休みはどうするんだ」 田中「田舎っても茨城なんで別にどうも」 鈴木「すいません、金・土・日の昼間はちょっと…」 ボ 「三日とも行くのか?」 鈴木「はい」 ルンララーだよもう。 ------------------------------------------------------------ 125 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:35:36 ID:Jrsiz1y0 ボイラー「まっ、何だ。素晴らしいシフトになるなぁ、この作戦は」 オタ社長「ニヤニヤ」 この日は、私の車にアン姐、鈴木、田中を乗せて、都内を大回りして、アン姐のマンションに。 車での尾行警戒を色々勉強させながら、仮想的とみなした車を順次追跡したりしながら送ります。 朝の出勤前に田中が向かえに行くということで解散。 木曜に出社した我々はスパムメールを処理するアン姐を見ます。 「どっかのネットカフェを転々としたみたいね。一応全部拒否にしといたけど」 メインの留守電はもう一杯になっています。無言か、フジコで埋め尽くされていました。 どういうわけか通話料のかかるFAXは無事でした。監視カメラには何も写っていません。 まあ、この間にも色々と手は打ってますが… ボ「将棋でいう定石ばかりじゃのう」 この二人、使えると言ってもまだ経験値がたりないのと、三人シフトの仕事が続くので 山田クンを追加して、誰か一人はアン姐の横につけて置きます。ありがたい事に、アン姐の 個人情報は受領印の名字しか漏れていないので、事務所への出入りをガードすれば安全な はずです。ちなみに武田については、取引先から頼まれたもので、ほんの一週間の臨時雇い だったそうです。この騒ぎで取引先の貸し借りはチャラになったそうで。 問屋さんには、何の音沙汰もないので、当面は「マイハニー認定のアン姐の保護だけ」です。 ------------------------------------------------------------ 127 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:37:22 ID:Jrsiz1y0 木曜の晩から、ちょっと得をしたのはアン姐と鈴木クン。大奮発のホテル暮らしです。 もともと、社長の買い物を頼まれているアン姐は、ホテル代経費なんですが、今回は 鈴木クンプラスです。 鈴木「こういう大手だと、サークル参加した方がいいんですけどね」 オタ社長のお土産リストを見てため息つく鈴木。やれやれ(^_^; アン姐「ほれ、サークルチケット。午後からは売り子手伝うのよ」 夏の祭典…もう若くねぇから無理っす…遠い目をするボイラー。 いつもは、買い出し係のアン姐、今回は免除です。 ボ 「異常はないか?」 鈴木「ないです。熱中症になりそうなだけです」 こうして三日間は何事もなく過ぎ去りました。 土産話としては、薄々気が付いていたのですがアン姐が筋金入りだと確定した事くらいでしょう。 鈴木「まぁ、お友達の会話からしますとね、キャプ翼時代からの常連さんみたいでした。」 ボ 「それって小学生編というか連載中からか?」 鈴木「途中でガルマ様の葬儀の話も出たんで間違いないと…」 アン姐、ガメラ館経験者かぁ…歴史でしか知んぞ俺。遠い目 (興味ない人、関係ない人、オタ話炸裂ですいません) ------------------------------------------------------------ 131 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:38:41 ID:Jrsiz1y0 こっちはシフト変更で手一杯の所へ、海にも行かず日焼けした二人が復帰いたします。 どうして日焼けするの? で、月曜は随分減ったスパムメールと留守電の処理して終了。 ここに至るまで、事務所の警報機・監視カメラは作動しません。 ボ 「長期戦になると面倒だなぁ」 オタ社長「釣り」 釣りですか? アン姐餌ってのはまずいですよ。 アン姐 「でも着払い宅急便と、架空出前増えてますからねぇ。 いい加減退治しちゃわないと」 そりゃもっともです。 うちは、宅急便業者や周囲のデリバリーには根回ししてありますから、被害ゼロなんですが アン姐宛や社長宛の変な荷物や、寿司100人前の確認電話が後を絶ちません。 着払いの宅配便については調査の結果、発信者というか事業所は割れています。 鈴木 「僕がアン姐さんの恋人ってのはどうです」 オタ社長「お、年回りもピッタリだな」 アン姐 「19歳の大学生と、18歳の女子高生」 19歳の大学生は本物だけど、18歳って…倍じゃきかないはず… でも見た目はそうなんだからしようがないか(^_^; アン姐「ボイラーさん、何か言いたい事があるようですが」 ボ 「いや、それは危険なのではないかと…」(相手が…) ------------------------------------------------------------ 133 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:39:44 ID:Jrsiz1y0 ブチブチ… 監視しやすくて、人に迷惑かけない住居なんて、そうそうあるわけはないのですよ。 契約社員に4月に斡旋したマンションが、両隣と階下の3部屋でピッタリだったりする わけですが、強権発動。 しかしアン姐の落ち着きぷりが尋常じゃない。 普通さ、会っただけで「脳内恋人認定」なんてパニックだろうに。 アン「なりきり押しかけ厨なんて写メ一枚、電話一発でこうなるから慣れてるって」 ……あっ、そっちのベテランかよ…_| ̄|○ ・一度会っただけ。 ・通常業務の愛想笑い ・お茶一本恵む ・受領印で勤め先電話と姓だけ判明。なんと名前すら知らない。 たしかに、「押しかけ厨」と変わらないわけですけどね。 さて、偽装工作開始。犠牲者甲・乙・丙の契約社員独身男。卒業までは契約社員ってことで スキルは一流。2年か3年仕事してますからね。 角部屋の甲部屋をすっからかんにして、階下の丙と同居させます。 なぁーに、大きめの2DKですから一週間くらい関係ないです。 ボ「では、アン姐の部屋を作ります。盛大にやりましょうね」 業務外作業なんですが、みんな好きだよなぁ… ガストンさん大活躍で、プラズマテレビや、液晶ディスプレイのデスクトップを調達。 (見た目異常なしの不動品。修理代の方が高い) 私らは、レースのカーテンや、高級カーペットを調達します。元がただで、運送費は自前ですな。 ちょっとお嬢様女子大生が一人住まいなさる豪華な部屋の誕生です。 ------------------------------------------------------------ 135 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:40:49 ID:Jrsiz1y0 ベランダの仕切は、もともと勝手に改造してあって、ブチ破る必要もなく甲乙が行き来して ますから好都合。ついでに階下の丙部屋には、ベランダの脱出ハッチで行き来が可能。 社長「ドアとモニターフォンは、純正品揃えた。これが一番高い」 まぁ爆弾はないでしょう。フローリングはガラスコーティングしてありますし、キムチ2トン 投げ込まれて、オノを振り回されても半日で居住可能に戻す自信はございます。 ここまで準備して釣れないと私らただの馬鹿ですね。 (え、警察。あそこは何か事件が起きないと動きません。ちゃんと私が背広来て、アン姐同伴で 事務員に変な電話とメールが来てる相談は出してありますけど。) もう火曜の夜には、18歳アン姐うぷぷ城完成ですよ。 水曜の朝、少し早めに事務所に出た私は、とんでもない者を目撃します。 「いつも、母がお世話になってます」 居たか。が素直な反応。一卵性双生児みたいなアン姐の娘さん登場。 夏休みですから制服。やっぱり二の腕がポイントで締まってます。 ここだけは誤魔化しきかないのよね。 「あ、どうもAさんの…」 「沙也香と申します」 お辞儀をして、スッとソファに移動する沙也香嬢、フローラル系のリンスの香りを残し……うん 「アン姐、何の真似だに」 「どこで気が付いたのかね明智くん」 「かすかにアンメルツの香りがした」 化けモンかこの人は、髪型替えて、コンタクトにしただけで騙された。 「おはようございます」 やって来た鈴木クン、チミ、それは大学生じゃなくて高校生ですよ。 濃紺のズボンに、カッターシャツって… 今時都立高校でもそれほどきちんとした格好の奴居ないよ。 よく、夏休みの渋谷を補導もされずに… ------------------------------------------------------------ 139 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:41:52 ID:Jrsiz1y0 社長やって来ます。一目見て笑い転げます。 「それ、NG。若作りにしろとは言ったが物には限度があるぞ」 へい、私もそう思う。これじゃ夕方外へ出たら、ニダくんより先にチーマーのカツアゲの 犠牲になりますがな。この二人、夏の祭典の後遺症が残っていて、コスプレと変装の区別が ついておりません。 ロッカールームに消えた二人は普通の格好に。女23歳、男21歳くらいな感じで戻って来ます。 ボ「だいたいさ、アン姐にロックオンしているんだから、本人とわからないと駄目じゃん」 もう作戦が根底から崩れてますよ。 私は、仕事に出て、早上がりでミサイルルームへ。 「絞り込めたかぁ」 「一件怪しいですね。事務所のそばなんで」 田中クンは、渋谷のマンガ喫茶や、ネットカフェからメールを送信していたんですね。 前から調べていたのとリストを点検するとたしかに同じアドレス。着信拒否をしながらも、 こっちが監視しやすい店は除外していたのが幸いで、事務所近くの3件は面倒でもメール 振り分けにしていたのでございます。 今日も罵倒とラブレターが交互に入ってますからそこに居るのは間違いなし。 「では、捕獲作戦始めるか」 私と田中は、ネットカフェの見えるコンビニに移動。5時少しにアン姐と鈴木カップルが 事務所ほ出ると、ネットカフェからよく見える歩道をゆっくり歩きます。 ------------------------------------------------------------ 143 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:43:26 ID:Jrsiz1y0 田中「気か着いてくれないと困りますよ」 ボ 「エロサイト見てたりすると駄目だからね。普通さ、窓の外に注意するのって、どんな時」 田中「火事とか事故とか…」 なんという偶然でしょう。徐行して来たバンが前をフラフラ横切るサラリーマンに クラクションを鳴らします。社長のバンに似てたり、 営業部長に見えたりするのは 気のせいに違い有りません。 若いカップルも歩道で立ち止まり、そのちょっとした騒ぎを見てます。 そのまま駅方向に去るカップル。1分足らずで、ニダ君飛び出します。 田中「ちょっと人が多いですねぇ」 ピポッ、鈴木に連絡「目立つ場所の自販機でジュース買え」「SIG」 えーと、えーと、「キャプテンスカーレット」かよ。了解でいいだろにオタクって奴は(^_^; なにはともあれ、ニダくん二人に追いつきました。少し離れた電柱の影に隠れ、不審者大爆発。 それは二人にもばればれです。 ピホッ、鈴木「笑いそうです。尾行者以外の何者でもありません」 ボ「見ないふりして、普通に歩け。10・10」 田中「テラホークでしたっけ」 ボ「緊急指令10・4 10・10だ」 (まぁ、どっちも10コード使ってるけどさ) ここからがもう大変で、追跡者のクセにスイカもパスネットも持ってないニダくんが 困らないように、わざわざ鈴木が切符を買ってあげたり、ニダくんが電車に乗り遅れそうに なると一本待ったりと手慣れた追跡者を撒く数倍の苦労をしながら誘導します。 馬鹿相手は疲れる。 ------------------------------------------------------------ 152 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:47:10 ID:Jrsiz1y0 マンションはオートロック。我々は駐輪場に入り、ガラス窓超しにエントランスを観察。 田中「あいつ、モーニング読んでますかねぇ」 ※注※ 島耕作で、中国マフィアが女性の尾行をして、すぐにマンションの前に回り、 明かりのついた部屋を確認するという場面があった。逆に部屋に入ったらすぐに 明かりを付けないという防犯にも使える。 ボ 「馬鹿だからなぁ」 ちょっと困る。 挙動不審のニダくんは、暫くエントランスに居ましたが、買い物に行くらしい主婦と 入れ替わりで中に入り、エレベータの階数表示を見ます。主婦が二階から階段で下りて 来たので階数表示はピタリ目的階。ニダくんエレベータに乗ります。 ヒボッ「エレベータに乗った。声出してくれ」「SIG」 我々は、階段で音もなく目的階に。階下の丙の部屋に入り、ハッチで甲部屋に。 二人玄関で話をしてますな。 「やだぁ、じゃ土曜日のシフト一緒だからご飯食べに行こう」 背中の痒くなるようなアニメ声です。アン姐やるな。 ヒポッ「そっちはどうよ」隣室要員に確認です。 「クククッ、ドアにへばりついて中の声聞いてますよ」 火災報知器の上に、偽装カメラ入れてばっちり録画中。 ニダくん、部屋番号と「A」と書いた表札を確認して悔しそうに去って行きます。 みんなで隣室に移動してご飯です。 まだ8時ですが、みんなで仮眠。 アン姐は自室?のベッドで、ダイニングのソファには鈴木くん。残りはこの部屋で雑魚寝。 甲は、監視カメラの予備モニターの見張りです。元々あるマンションの6台のカメラだけでなく、 ベランダから周囲を監視するカメラも増設してありますのでモニターだらけ。 ------------------------------------------------------------ 153 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:48:24 ID:Jrsiz1y0 なにしろ警報機が作動するとすぐに警備会社に通報の行くシステム。 そこもうちの系列なんで、因果は含めてあります。しかし駆けつけるはずの警備員が、 被害者の家に待機している状況ってのは、珍しいでしょうね。 私と田中くんはガードマンの制服に着替えまして準備完了。 一応研修中で私の補助資格しかありませんが、こいつの方が貫禄あるのよ_| ̄|○ 11時、仮眠は90分単位がよろしい。 2ストローク寝ているのでみんな徹夜になっても大丈夫。 「この軽自動車は怪しくないですか?」 山田くんがベランダの監視カメラをアップにします。いつ来た? 「終電落としたんで丙の所に泊まりに来たんですよ」はいはい。 運転手残して二人が降ります。しかしどうやって入るの? ピホッ「マンションの南に止まってる食品会社の車を押さえてくれ」 近所のファミレス待機中の別働隊に連絡。 「すぐですか?」 「逃げ出したらでいい。その先は行き止まりだから」 マンションの敷地に入った二人、ひとりは確実にニダ君です。 「えーと、11時14分侵入現認」手続きはきちんとな(^_^) 侵入者二人は、なんと柵を乗り越え、駐輪場に。ここは、後で改修しないといかんねぇ。 駐輪場からはゴミ置き部屋の屋根に登り、非常階段です。 ボ 「あれ、屋根の上って有刺鉄線なかったっけ」 田中「ありますよ。服破れてますからね」毛布の一枚も準備して来いよ…猪突猛進ですねぇ。 田中「あっ、非常ドア壊されると面倒なんで開けて来ます」 田中クンナイス判断。滅多に壊れないけど面倒だしねぇ。 中からは開くけど、外からはオートロックなんでガムテープを貼り戻ってくる田中。 不審者どこまでも面倒かけます。 ------------------------------------------------------------ 153 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:48:24 ID:Jrsiz1y0 ヒポッ「アン姐、そろそろだよ」 鈴木 「今着替え終わるそうです。」着替えって何よーーー(^_^; ピンポーン 来たぁaa略 深夜のインターフォン攻撃です。 ピボッ「きゃ、凄いです」鈴木の上づった声 ボ 「なんだ、どうした」 鈴木 「アン姐が扇情的なネグリジェになってます」 ボ 「せめてガウン羽織らせろ」沈着冷静 一応、シナリオを幾つか用意していたんですが、何のひねりもないAパターンで物事が進行します。 アン姐「はい、どなたですか」 ニダ 「僕だよマイハニー、お土産を持って来たんだ」 (山田 「あの包みは赤い爆弾ですか」そうだろうきっと…) アン姐「すいません、もうお化粧落としているものですから」 あんたいつもスッピンじゃん(^_^; ニダ 「夜中に他の家に迷惑だから少し開けておくれよ」 アン姐ドアチェーンをして、ドアをあけます。 はい、本来のバー式ロックだと頑丈なのでちゃんとチェーンに交換済み。 ニダ「あの男の事は許してやるから、すぐ入れるニダ」 靴はドアの隙間にしっかり入れてドアを引きながら叫びます。 ちっ、こんな時こそ便所スリッパにしてくれ(^_^; アン姐「キャッ、私、困りますう」 山田 「いいなぁ、萌えるセリフですね」馬鹿 ニダ 「くぁwせdrftgyふじこlp;開けるニダ!!」 アン姐「キャーキャー」と叫びつつ、ダイニングに避難。 ニダたちは手を入れてもチェーンが外せないので、二人でドアをドーンドーンと引き始めます。 ピポッ「鈴木、撤収」「SIG」 ------------------------------------------------------------ 159 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:52:27 ID:Jrsiz1y0 明かりを消した寝室のベランダに出た二人は、間仕切りからこちらの部屋に。 こちらからロックをかけるとスレートを割らない限り来れません。 着替えを入れたボストンバックを抱えたアン姐を入れて、みんなで楽しく鑑賞会です。 アン姐は室内履きですが、残る全員靴履いたままという異様な状況。 監視カメラは、全て室内カメラに切り替えます。 「11時25分、器物破損、住居不法侵入現認」沈着冷静 ドアチェーンを引きちぎったニダたちが雪崩こみます。 【教訓】ドアは絶対にあけちゃ駄目だぞ。 ダイニングに入り、寝室に入り、バスルーム・トイレを確認しニタニタしながら クローゼットを開けますがもぬけの空。ベランダに出たものの誰も居ない。 ニダ「くぁwせdrftgyふじこlp;!」 と下の車によびかけますが、運転席の窓から顔出したニダは手を振るだけ。 突然、包みをプラズマテレビにぶつけるニダ。一面赤く染まります。 ダイニングの椅子を振り上げるとデスクトップをボコボコにするニダ。 自分の行為に興奮したか、二人はそこら中を 「くぁwせdrftgyふじこlp;!!」 ×2で叫びながら破壊し始めます。 時たま手が止まるのは、インチキアクセサリーを入れた引き出しや、適当に突っ込んだ 下着を発見した時だけ。 いやはやこれだけ全身から血を流しながら、金目の物や下着だけは上着にねじ込む 強欲さは凄いですねぇ。もはや、ギャグ番組に成り下がっています。 ------------------------------------------------------------ 161 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:53:32 ID:Jrsiz1y0 ボ 「しかし、ガストンさん、下着まで揃えていたか」 アン「あんな扇情的な下着持ってないわよ」 いや白ばっかりで、レース飾りとかもう可愛いのばっかです。 窓ガラスや洗面所の鏡は飛散防止フィルムを貼ってありますが、食器棚は倒されて粉々。 中のマイセンの食器も散乱しています。 カーテンズタズタで家具で原型を留めているのはベットだけ。 寝室はもう裂けた枕から散乱した羽毛で真っ白です。 ボ 「これ、自分の部屋だったら、あいつら殺すね」 田中「マイク入ってますけど」 ボ 「いや被害者は犯人殺したくなるだろうなぁと」(^_^; 照明も半分まで壊れた頃、二人の動きが鈍くなりました。 ヒポッ「軽自動車確保。サイレン赤色灯停止のPC二台到着」 ボ 「了解。駄目じゃん到着まで20分は遅すぎ」 田中 「さぁていきますか」 二人で入り、リビングに到着。あっけにとられるニダ君二名を妙にあっさり鎮圧します。 二人を床に座らせて腕を捻り上げる体勢にしたところで、警察到着。 「Aさん、大丈夫ですか」ドアを叩く音 「お巡りさん、助けて、変な男を今警備の人が…」 アン姐玄関を中から開きます。 「こっちです。こっちです」 顔色真っ青で涙を流した被害者が、警官をリビングに… 「こっ、これは…お怪我はありませんか」 「でもでも、お部屋が。ウワーン」 もう後はしゃくり上げる被害者はほっといて、こっちに質問。 「どういう事ですか」 「11時20分に緊急信号が入り、駆けつけたところ、この二人が、部屋の中で 暴れていたので捕獲しました」 ------------------------------------------------------------ 167 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:58:20 ID:Jrsiz1y0 「くぁwせdrftgyふじこlp;!!」 居ないはずのアン姐が現れた事で、二人が狂ったように暴れだし、ついうっかり手が緩んで しまいます。なぜか警官に飛びかかる二人。噛みついたり頭突き食らわしたりで大騒ぎ。 取り押さえた警官は応援を要請し、手錠をかけます。手錠なんてよほどの事がないと使いません。 しかし警備員の制服が似合いすぎて、田中クンはまったく認識されていませんよ(^_^; 「あの、祖母の形見のネックレスがありません」 「ウリは知らないニダ」 「ウリも知らないニダ」 コトン、シャツの隙間からネックレスが落ちます。もう言い訳無用。 「きゃーっ、私の下着…」 膨らんだシャツからはぞろぞろと盗品が。 もう現行犯ったってどれで現行犯にするか困るような有様。 事情聴取だなんだかんだで朝帰り。後はオタ社長まかせでございます。 主犯ニダ 親族による強制送還。まぁ示談にするしかありませんから(軽犯罪なのよ、 ちゃんとした手続き踏むと)後腐れのないように。 ☆ここからは、私でもちょっと触れないみたいな事で、主犯ニダは親族の食品会社を頼って やって来た。今回の襲撃は、主犯ニダに同情した(ないことないこと吹き込まれた)食品会社の 親族が関与。 ちなみに問屋さんからの抗議で、非常に面子を潰された代表は、主犯ニダ排除の方向に動いて いたが、この事件で絶縁を決定。食品会社としては、比較的まともな商売をしているので穏便に 済ませたい。社長の正規見積もり額にのけぞりつつ、今後一切の迷惑をかけない事と、何か あれば絶対に協力すると泣きつきまして損害賠償を半額にしてやる事で決着。国際派やえせ 弁護士が出る幕もなく静かに終了。 ☆実質、部屋の内装工事と、廃棄物処理の実費、ただ働きの人件費と社長の工作費50万ほどが 捻出できた感じです。そりゃあ、ちょっと編集した暴れ回り動画と破壊された室内写真があれば、 相手もこれで済んでホッとしていることでしょう。 ------------------------------------------------------------ 169 名前:ボイラー ◆.5T9.j2Jlo 投稿日:2005/08/24(水) 15:59:10 ID:Jrsiz1y0 ☆なんか業務外備品(カメラ類)がちよこっと増えた感じですが、また使う機会もあるでしょう。 ダイニングは脱臭がちょびっと大変でしたが、(現場検証の直後にドライアイス噴霧で飛び 散った赤い爆弾を冷却投棄)壁紙を張り替えて、そのまんま元に戻しました。 オタク社長「ドア一式返品きかねぇから、どうしたもんかなぁ」 まぁ最悪の場合、ドア枠から工事だったんでチェーンだけで済んで良かったでしょう。 ドアは腐るもんじゃなし保存します。 まぁ、警察介入からちょっと不明瞭な部分がありますが、正式に裁判しても時間食うだけで、 証拠のない嫌がらせとかの方が面倒。ここんところは、まだまだオタク社長じゃないと解決 できない色々な要素がありますね。一族でということだと全面戦争ですが、なんとか「今回の 一件は、補償額半金で手打ちにしてやった」という貸しで問題ニダを国外追放で収まりました。 割合可哀想だなぁと思ったのは問屋さんで、油脂類高騰の折りですが、オタ社長に値上げが 言い出せなくて、当分は安いままになりそうです。ある意味被害者だと思うんですけどね。 以後、怪しいメールや電話、出前や受取人払いはなくなっています。困ったのは… アン姐「喋ったら殺す」 ボ 「私は目が悪いから被害届の年齢見てませんから」 うん、今回一番心臓に悪かったのは、これでしょうねぇ。 鈴木「幾つなんでしょうねぇ。30超えてますよねぇ…」 その割に、最近仲が良いお二人さんでありました。まぁ、それで良いなら私関係ないですから。 おしまい。 追伸、今日は例のマンションに追加の柵を溶接して来ました。 これからは、泥棒さんの身になって守備範囲のビルやマンションに忍び込む練習をしてみます。 いい防犯経験だな、こりゃ。