1社だけ1ランク安い金額

429 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 19:36:44 ID:udsedB0+


仕事として、K国の政策や情勢をモニターしております。 

ある時、K国政府の政策に関する論文(ハングル)が出たのですが、韓国語要員が 
忙しくて人手が足らないので、外部の翻訳業者に和訳してもらうことになりました。 
業者に対して期間と翻訳する文書の内容を説明し、見積書を出してもらいました。 
また、能力を確かめる為にちょっとした翻訳をしてもらい、その文書も提出してもらいました。 

その段階では、各社とも、能力の面では特に問題は見つかりませんでした。 
見積の方はほとんどの会社が同じくらいの金額だったのですが、1社だけ1ランク安い金額を 
提示してきました。 

担当の上司「…1社だけ安いというのがちょっと不安なんですが…」 
課長   「確かに。ただ、能力面で問題なし、という結果が出たのに他の会社に決めると 
      なると会計の方が…」 

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432 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 20:06:13 ID:udsedB0+


結局、その業者にお願いすることとなり、営業の人に来て頂いて、改めて条件を確認。 

営業氏「各分野の専門的教育を受けた人間が翻訳を担当しますので、内容にはご満足 
    頂けると思います」との事。 

契約に際して、もう一つこちらから条件を追加させて貰う事になりました。定期的に 
進行状況を報告してもらうことに。営業氏も快諾されて、契約成立。(期間は2ヵ月) 

業者からの報告は、「現在、何%程度出来ています」というような形で報告して貰って 
いました。20%程度進んだという報告をもらったときに、こちらから 

「専門用語が多く入っている文書ですし、訳語等を統一しておかないと混乱しますから 
 一度中間報告としてこちらに持ってきてもらえますか?」 

と言ったところ、 

営業氏「いや、翻訳者の所に文書がありますので、こちらの手元には無いんです。」 
私  「???」 

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439 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 20:28:32 ID:udsedB0+


私  「え?そちらの方で確認してないんですか??と言うか、翻訳者の自己申告を 
    そのままこちらに伝えてたんですか?」 
営業氏「その…まあ…そういうことに…」 

この業者もすごいと思ったが、こちらから催促された営業氏が翻訳者(複数)の所に行くと、 

翻訳者「順調にすすんでますよ!私を疑うんですか!?」 
営業氏「いや、順調に進行してるなら出せるでしょ?」 
翻訳者「期限までに出せば文句無いでしょ!?」 
営業氏「いや、だから中間報告を…それに専門用語とか…」 
翻訳者「中間報告なんて聞いてません!!(虚言) 
    私は一流大学を卒業しているから、大丈夫です!!」 

…というような微笑ましいやり取りの後、翻訳者は(その場では提出せずに)訳文を 
その次の日に提出してきたとのことで、それを営業氏が持って来るとの連絡ありました。 

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446 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 21:01:36 ID:udsedB0+


>437さん  ほんとにそうですね。以前担当していた人間が異動してしまい、発注関係の 
      事務作業の経験者が居なかったので… 

というわけで、訳文を拝見することとなったのですが… 
(翻訳者とやらは、どこの翻訳サイトの中の人だ??)と思ってしまうような出来栄え。 

…自国の 任がサグック 進出 ウリモドゥ説明して 我が 
  ビョンホの 理解を 要請したし, 老夫ダガー… 

みたいな文章が延々と続く。(ハン板での修行のおかげで、なんとか意味は理解できる、という 
程度の文章) 
私  「(努めて冷静に)…とりあえず意味がわかる、というだけで、ほとんど日本語に
    なってないんですが…これはまだ、編集前の原稿、ということですよね?」 
営業氏「はい、最終的にはもっときちんとしたものをお渡ししますので…」 
私  「もう一つ気になることが…」 

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456 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 21:23:27 ID:udsedB0+


私  「高度に専門的用語が分からない、というのは仕方ないと思います。しかし… 
    例えばこの、FRB(米連邦準備制度理事会)や、国際復興開発銀行 (IBRD)などの用語は 
    辞典を参照するなり、ネット検索するなりすれば分かりそうなものですが、全部原文のまま 
    ですよね(要するにその部分は分からないと)」 
営業氏「はあ…」 
私  「いや、はあじゃなくて。翻訳者に言ってくださいよ。ちょっとは調べてから書けと。 
    お願いします。」 

もう契約を切って、別の業者にしたかったんですが…いろいろ事情もあり、また、 
こちらもこの業務にかかりきりになるわけにもいかなかったので… 

(このあと、業者から衝撃の電話が!?) 

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462 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 21:40:50 ID:udsedB0+


…すみません。言ってみたかっただけです。 

営業氏「専門用語の件ですが、翻訳者に伝えたんですが…」 
私  「はい、何と言ってました?」 
営業氏「…向こうが言うにはですね、そういう特殊な用語は学校で教えられた 
    事が無い、このままでは仕事が進まなくてお互いのために良くない。 
    だから、関係分野の事典を 『買 っ て く れ』と…」 
私  「はあ!?専門的教育を受けた、大学卒の人間ですよね?」 
営業氏「…そう聞いています…」 

その答えを聞いたとき、突っ込む気力さえ失いました。 
(後で別ルートから聞いた話では、在日の人や、留学生を使っていたらしいとのこと) 

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480 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 22:05:30 ID:udsedB0+


我々も、油断しすぎだったと今では思います。 
…トライアルと本番で、天と地以上の差があるとは… 

ここで、担当の上司から恐怖の一言が… 

上司「このレベルの用語が分からんとなると、文書全体の内容を精査してみないと使えんぞ。」 
私 「確かにそうですね…誰が担当するんですか?」 
上司「…・」 
私 「はい…分かりました…」 

本来の業務を一通り終わらせた後、定期的に渡される翻訳者君の訳文に赤ペンを入れる作業を 
残業して行うこととなりました。 

当方会計の頭の硬さも何とかならんものか… 

あと、用語の件ですが、アフォな訳文ばかり読まされてもかなわないので、こちらから 
用語集と関係分野の事典を貸与(やむを得ず)。翻訳会社も辞典を貸与したとの事。 

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488 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 22:28:32 ID:udsedB0+


翻訳者君が訳文を提出する⇒私が赤ペンつけて返す⇒翻訳者君が修正分プラス新規分を提出 
 ⇒私が赤(ry 

…当方がお金を払って進研ゼミみたいな事ををやってあげてるわけですが。 
私  「…外部発注の意味が全く失われていると思うんですが?」 
課長 「本当に申し訳ない。この埋め合わせは必ず…」 

辞書の威力か私の指導のお蔭か、翻訳者君の日本語は、徐々に普通の日本人が理解できるレベルに 
近づいていきました。 
ただ、 
私(赤ペンで)「…この部分、意味は一応理解できるけど、 
        日本語ではこういう言い方は普通はしないよ。」 
と書くと、 
翻訳者君「いや、この方が分かりやすいし、正しい(彼の言語感覚では)」 
と反論が帰ってくるのはどうなのか? 
私はネイティブの日本人なので日本語はネイティブ並なんですが、私のほうが 
ちがいますか。そうですか。 

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508 名前:マンセー名無しさん 投稿日:04/11/06 23:25:44 ID:udsedB0+


約2ヶ月の赤ペン作業もようやくおわり、後は向こうが誤字、脱字の最終チェックとフォント 
の調整等の細かな作業をやって、納入という段取り。 

納入の2日前 
営業氏「すいません、お渡しの日なんですが、少し…遅れるかも…」 
私  「(無気力状態)はあ…で?何時ですか?と言うか、理由はなんですか?」 

営業氏「文章が今ひとつだった、仮にも私の作品なのだから、責任を持って直したい、と強引に 
    言い張ってまして…」 
私  「何やとー!!?」(陶芸家か、貴様はー!!) 
私  「あ…失礼しました…。もちろん、契約は責任持って履行してもらえますよね?」 

結局、納入日には納入されたのですが、納入した時間が16時50分というのは何かの呪いですか? 
営業氏「本当にご心配とご迷惑をおかけしまして…」(心配というレベルではない) 
   「翻訳者君も、いい勉強をさせて頂いたと、よろしくお伝え…」(全くもって嬉しく無い) 
   (受領後)「それでは失礼致します。お疲れさまでした」 
私  「ウリはこれからお疲れるニダーー!!!」(心の中で)  

その後、夜遅くまでかかって、文章をチェック致しました… 

>この業者は、トライアル時だけ高い人(能力も、報酬も)をやとって、本番は安い(というか、社長の 
知り合いの留学生や在日)に声をかけるらしい。 
どんな分野の文書でも、出来る、と主張して仕事を取るとのこと。 
で、見た目の安さにつられたウリみたいな所が引っかかると。 
      ↑ 
この部分は後で他の業者さん等から聞いた話。真偽は不明 

長々と失礼いたしました。終了です。