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後輩営業の受難

922 名前:九尾狐 ◆85KeWZMVkQ 投稿日:03/09/10 01:44 ID:g0drSpAs


 私のいた会社では長年韓国とのつきあってきた猛者たちの躾のおかげで大きな
 トラブルに見舞われることもなく、とりあえずは仕事がながれていました。 
 ところがそんな猛者たちも驚嘆する事件もなかったわけではない。 

 とにかく韓国のメーカーの人たちは商品部の発注担当者をこれでもかと接待する。
 そりゃ、そうだ。彼の判断で発注数が決定するわけだからメーカーとしては必死だ。 

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935 名前:九尾狐 ◆85KeWZMVkQ 投稿日:03/09/10 02:04 ID:g0drSpAs


 そんな商品部の部長は無類の酒好きで入社して以来酔ったところを見たことが無い。
 他の問屋さんからの話でも、酔ったところは一度しか見たことが無くて、神戸の
 メーカーさんの間では伝説になっているらしい。 
 どんなすごいことがあったのかは誰も口を閉ざして教えてくれないが、 
 その事件の場にいた人も遠い目をするだけだ。 

 今回の部長にふりかかった災難は、同行した後輩の営業から仕入れたネタです。 

 ソウルのオフィスからテジョンの工場へむかい、工場に着いたときにはすでに陽も
 傾いていたので、その日はすぐに食事となりました。 
 現地の焼肉屋で、おきまりのプルコギ及びテーブルいっぱいの料理、それと丸い瓶の
 ジンロ。韓国のジンロは日本のジンロと違い、かなり甘めでストレートで飲むのが普通
 です。現地での歓迎の方式は、全従業員が部長にお酌をしに行列で並びます。お酌を
 されたらそれを一気に飲み干し、そのグラスを相手に渡し、酌をして飲み干させます。
 ちなみにそこにいた従業員は20人ほどでした。 

 いわゆるストレートのジンロ連続20杯一気だ。 

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942 名前:九尾狐 ◆85KeWZMVkQ 投稿日:03/09/10 02:19 ID:g0drSpAs


 そんな殺人的な歓迎会の中、後輩は23歳という若さのおかげでこの一気歓迎から 
 無事回避できました。ちなみに彼は酒はほとんど飲めない。 

 さて、この部長だが体重120kg身長180cmという巨漢だ。
 グレートタイガーに変身したら止めることは非常に困難だ。しかも伝説つきだ。 
 日本から到着した当日で、車で3時間ほど揺られた後、すきっ腹に一気に20杯。 
 常識的に考えてもかなり危険な状況だ。最悪なことに、このテジョンのメーカーは 
 今回が初取引のため、この部長の伝説など知らないし、お酒に強いという話だけは
 聞いている最悪な情報だけがセットされていた。 
 いい感じでメートルがあがっていった部長は、同席したメーカーの社長にも酒を勧める。 
 かなりすすめる。メーカーの社長もすっかりメートルがあがっていく。 


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953 名前:九尾狐 ◆85KeWZMVkQ 投稿日:03/09/10 02:35 ID:g0drSpAs


 さて、接待の席で他の従業員はどういう状況かというと、これまた強烈に浴びるように 
 飲みまくっていました。普通、このような社長や接待相手が危険な状況にある状態では、 
 まわりは厳戒態勢にはいるものですが、国民総ケンチャナヨ国家ではそんなこと知った
 こっちゃありません。やがて、後輩の営業をのぞくその場のほとんどの人がベロンベロン
 状態へとなっていきました。気分をよくした社長は、 

 「よーし、じゃ、みんなでカラオケ行くぞー!」 

 すっかりいい気分です。 
 しかし、ここはテジョンの田舎。 
 一番近いカラオケクラブまで車で30分。 
 後輩の営業は嫌な予感が走りました。 
 従業員たちはそれぞれ車のエンジンをかけ、さぁ、乗れといわんばかりに笑いながら 
 叫んでいます。ちなみに韓国の夜の道路はユーノディエールストレートのごとく、 
 ものすごいスピードで走る車ばかりです。そこに5台の泥酔ドライバーがカラオケクラブへ
 むけ走り始めました。 

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996 名前:九尾狐 ◆85KeWZMVkQ 投稿日:03/09/10 03:11 ID:g0drSpAs


 泥酔ドライバーたちは事故をおこすことなく無事にカラオケクラブにつきました。 

 カラオケクラブといってもテジョンの田舎にある小さなお店です。 
 ソウルのように日本語の歌があるわけでもありません。部長基本的には歌いません。 
 しかし、滅多に酔わない部長がきょうはいい気分です。社長のすすめるまま歌本を
 さしだされ、ページをめくるがにわかに顔が曇っていきます。 

 「なんだ?全然わからんぞ!」 

 当然歌本はすべてハングルです。空気を読んだ社長は、 

 「部長!乾杯歌いましょう。乾杯!」 

 なぜか韓国では長淵剛の乾杯は定番です。 
 いい気分で社長と部長は乾杯をデュエットで日本語で歌い倒しました。 
 歌詞字幕は当然ハングルですので歌詞はめちゃくちゃだったそうです。 
 さらに一気大会は続き、いつしか部長は轟音のいびきとともに深い眠りにつきました。 
 しょがないので、そろそろ帰ろうということになるのですが部長は120kg。 
 とても酔っ払いたちに担げる重量物ではありません。 

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23 名前:九尾狐 ◆85KeWZMVkQ 投稿日:03/09/10 03:35 ID:g0drSpAs


 社長が店のアズマと相談した結果、
 部長はここに残して寝かせておこうということになりました。 
 さすがに本場のケンチャナヨは違います。 
 
 後輩の営業君は、はじめての海外、初めての韓国で、ひとりぼっちでホテルに連れて
 行かれます。言葉もわかりません、お金も日本円しかありません、めちゃくちゃ不安です。 
 さらに追い討ちをかけるように部屋に戻るや否や、電話が鳴ります。 

 「ヨ、ヨボセヨ....」おいおい、韓国語ででてその後どうすんだ... 
 「お客さん、女の子いりませんかニダ?」 

 このときが一番怖かったそうです。 

 さて、波乱をまきおこした朝がやってきました。 
 営業君は社長からの電話で目を覚ましました。 

 「部長がいないニダ」 

 なんと、部長は目が覚めたら知らない場所。
 状況がわからぬまま朝外にであるいてしまったようです。
 店のアズマから社長に電話がはいり、部長が行方不明になったと連絡がはいりました。
 ひきつる営業君。まもなく従業員さんがホテルに迎えに来て、いろいろと韓国語で説明
 されるが当然何言ってるかわかりません。 
 事務所にいき、社長から今、従業員が店の近所を探しているとのことです。 
 営業君は真っ青になり、とりあえず日本の会社に連絡します。 
 途方にくれていた頃、黒い模範タクシーが事務所の前に止まりました。 
 部長がひょっこり帰ってきました。どうやら目が覚めたら知らないところだったので、 
 タクシーでホテルに戻り、朝食をすませてやってきたようです。 
 お騒がせな部長です。 
 ちなみにこの日、ほとんどの従業員が二日酔いで休んでいたそうです。 

 営業君は韓国が嫌いになりました。